多田工房
部屋の本当に必要な広さは?
更新日:3月6日
わずか1、2年前と比べても建築費が上がってしまった現在、 その負担を少しでも軽減するためには、 家の面積を圧縮する他ありません。 そのためには、 「なくてもいい場所」を削ると同時に、 部屋はもちろん、 収納も「本当に必要な広さ」を知らなければいけません。 寝室や子供部屋はもちろん、 みんなが広くつくりたいと思っているLD(リビングダイニング)に関しても、
必要以上に広くつくればその分コストに直結してしまいます。 寝室に広さは必要なのか? 寝室は文字通り「寝るだけの部屋」であり、 実際、家で過ごす時間の大部分がリビングだと思います。 また、現在の家は昔の家に比べて収納も充実しており、 実家にあるようなタンスやドレッサーを寝室に置く必要もないし、 テレビも薄型&壁掛けになったことでテレビを置く場所も必要ありません。 なので、基本寝室にはベッドぐらいしか置かないという前提で、 広さを算出して十分ではないでしょうか。 そう考えると、 置くベッドの数やサイズによるものの、 実は6帖もあれば十分だったりします。 子供部屋は狭くて十分? 子供部屋に関しても、 全くをもって広くつくる必要はないのではないでしょうか。 その最大の理由は、 子供たちはやがて家を出ていき、 その部屋は基本「空き部屋」となるからです。
実際に、子供たちが巣立ち、夫婦だけとなり
広すぎるお家で部屋を持て余している
ご家族を見てきました。 そのうち訪れる思春期に備えて 部屋はつくってあげた方がいいものの、 そこに多大なコストを割く必要は全くないのではないでしょうか。 個人的には、空間を上手く活用できるロフトベットを置くことで、
最大で4.5帖もあれば、全然良いと思います。 LD(リビングダイニング)は広くつくる? 最後にLDについて。 今や、絶対的主役であるこのLDでさえも、 闇雲に広くつくれば不用意にコストを押し上げてしまいます。
LDは広くすればするほど、圧倒的な開放感を感じることが出来ます。 なので面積を減らしたら、狭く居心地の悪い空間になってしまうのではないか、、
と思われるのではないでしょうか?
しかし、面積を減らし、コストを削っても、
固定概念を払拭することで、快適に暮らすことができます。
多くの方は、「ダイニングには食卓テーブルとイス、リビングにはソファーとテーブル」
このような固定概念を持っていると思います。
しかし、リビングは以前「茶の間」と呼ばれる部屋で、
茶の間は居間の用途に加え食堂も兼ねていました。
サザエさん一家が食事をしている部屋が茶の間にあたります。
時代の流れとともに、くつろぐスペース(リビング)と食事をするスペース(ダイニング)が分けられ変化してきました。
このように変化したスペースをもう一度「茶の間」として、
ダイニングテーブルとソファが一体になった、
今人気の”ダイニングソファセット”でレイアウトする。
リビングとダイニングの空間を兼用することで、
8.0帖ほどの面積を減らすことができ、
コストを削り、なお快適に過ごすことができます。
というわけで、 個人的には、絶対的主役であるLDでさえも 無駄に広くつくらない方がいいと思っている次第であります。 もちろん、 予算的に問題がないのであれば、 わざわざ面積を減らし小さくする必要もないと思います。 というわけで、これから家を建てる方は、 予算面も踏まえた上で自分にとっての適切な広さについて、 今一度ご家族で話し合っていただけたらと思います。
